小宮花店閉店セール
2017 6.21-6.30
人は他人の匂いから遺伝子の遠近を嗅ぎ分けることができる、他人の汗の匂いだったり、他人のTシャツの匂いだったり、他人のベッドの匂いから、人はその人とどれくらい遺伝子が離れ、その人とどれくらい距離があるかわかる、わかるらしい、それで、より遠い人、より遠い匂いを持った人、の匂いをいい匂いだと思うらしい、より遠い匂いを持った人の方が、より遠い場所につれていってくれると思うからだろうか、人は遠い場所に行きたいのか、遠い場所はどこにあるんだろう、遠い時間のことなのか、遠い未来のことなのか、遠い過去のことなのか、遠い今のことなのか、それとも単純に遠い場所のことなのだろうか、日本からだと、アフリカとか、、裏側のブラジルとか、あとは南極とか、、隣の韓国、も案外遠い場所かもしれないし、 人が 宇宙 について考える、とか、月に到着したがるのも、遠い場所に行きたいことの一環なのだろうか、もしかしたら、人は一つの地球の花粉で、地球の外側まで地球の胞子を飛ばすために、宇宙に行きたがるのかもしれない。地球の他の生き物がすでに宇宙に到達していないかどうかはわからないけど、いま一番可能性があるのは人間なのかもしれない、人間は、時間をもっているし、時間というのは多分もしかしたら宇宙というのはおおげさかもしれないけど、この人が見てる、目に見える空間を満たしている液体か空気みたいな、窒素とかそういう、酸素みたいなものに溶け込んで、この空、目に見え、るこの空間、このくうを隙間なく満たしているものが時間なのかもしれないけど、そもそも宇宙に目的があるのか、ひと、人が、人に目的があるのかとか、みんな知りたがるけど、けど、虫とか花とか、自分よりも短いスパンで動いているものを見ると、どちらかいうと、なにか最終形態、目的のようなものがあって、繁殖を繰り返して近づいていってるというよりは、現在に対応しながら時間を進めつづけることそのものの方が目的のように思える、少なくとも生という目の前の視野でみえるスケールの上では、そうみえる…繁殖できない人たち、たとえば、花屋の花とか、切られて売られて、しばらく飾られて、結局ゴミ箱に捨てられるだけだけど、でも、人は遠い遺伝子の人をいい匂いと思うけど、花の匂いもいい匂いと思う、香水とか、…遠い遺伝子とくっつくことで人にとって遠い場所に行けるなら、花が人をいい匂いで誘惑したり、人が綺麗だと思うような見た目をしようとしてるのは、やっぱり、人が遠い遺伝子の人を、より遠い場所に行けるからいい匂いだと思うみたいに、花も、ひとにとっていい匂いを発することで、より遠い場所に行こうとしているのかもしれない、だって、花は足がないから、でも、花屋に売られてる花は最終的にゴミ箱に捨てられて、どこかのゴミ処理場で燃やされるのだけど、それでも遠い場所に行く可能性があれば、それに賭けるんだろうか、宇宙飛行士が、まだ未完全なロケットを信頼して大気圏を抜けようとするみたいに、そこに可能性があったら、繁殖の…遠い場所にいく…、時間を進める可能性があったら、それにかけるのだろうか、いずれにしても、花には足がないし、私たちは一通りの方法でしか繁殖はできないし、花は、人に遠い場所に運んでもらうために人を利用してるのかもしれないけど、たとえば、繁殖しない人間はどうなのだろうか、その人は、本当に繁殖していないのかな?その人は、より遠い時間まで駒を進めることができないのか、繁殖していないように見えるものが、実は繁殖している可能性って、どれくらいあるのだろう、ひとの汗のにおいをかいで、より遠い場所を想像して、その人を好きになったり結婚したりする、するくらいだから、おおくの人は遠くに行きたいはずだし、ほんとうにいま、ある繁殖の方法だけが、繁殖している、繁殖につながっている、より遠くまで時間を進めるための方法なのだろうか、花は、ゴミ箱に捨てられても、ゴミ箱に捨てられている花は、本当に繁殖していないのかな、、、閉店セール中なので、花はひとつ持ち帰って大丈夫です、花の浸かっている水は少しだけ遺伝子の匂いがしますが、それよりも花の匂いが充満しています。